ニーナです。今日は、ゲーテC2 Schreibenで私が書いた回答案を公開します!
念のため、これは私の回答案のひとつであって、模範解答でもなんでもありません。ニーナが書いたらこんな感じなんだなという参考にしていただければと思います。
目次
概要
ゲーテC2のSchreibenは2部構成です。Teil1は、類義語を使った書き換え問題が10問。Teil2が作文です。
作文は約350単語。そこそこ長いです(紙面受験だとペンを動かす手がまず痛くなります)。まずは長文を書く体力をつけることも必要です。
重要:構成を考えよう
150単語以上(レベルとしてはB2以上)くらいになると、適当に書き始めると字数不足になったり、同じことを書いてしまって冗長になったりします。まずは何をどれくらいのボリューム感で書くか、作成を立てることをおすすめします。
私が好んで使っていた構成は例えば以下のとおりです。
- 導入(約30語、2-3文)「今日はこれについて書きます」
- ボディ1(約70語) 一般論、概要
- ボディ2(約170語)メリデメ、具体例、データの引用…
- まとめ(約70語、4-5文)要約、自分の意見
「350単語作文をする」のではなく、「30+70+170+70単語で作文する」練習をするイメージです。
問題と回答案
今日はゲーテのHPにあるC2_ModellsatzのThema 2について、回答案を作ってみました。
問題はこちら:https://www.goethe.de/pro/relaunch/prf/materialien/C2/c2_modellsatz.pdf
3つの意見例がありますが、これはあくまで例なので、触れても触れなくてもOK。私はあんまり触れずに書くことが多いです。ましてやコピペはNG。この意見例に書いてあることをそのまま書いても得点にはならないはずです(それは誰にでもできるので…)。
回答案
上記構成を考えながら書くと例えばこんな感じになります。これで329単語です。
Mit großem Interesse verfolgte ich Ihre Diskussionsrunde zum Thema „Zweisprachige Erziehung“. In diesem Schreiben setze ich mich vertieft mit dieser Thematik auseinander und nehme Stellung.
Was die zweisprachige Erziehung anbelangt, so ist dies ein großes Anliegen unserer globalisierten Zeit. Vor allem Eltern, deren Kinder als Ausländer in Deutschland aufwachsen, können dieses Thema nicht außer Acht lassen. Ich stamme ursprünglich aus Japan, und meine Freunde, die mit einem Deutschen oder einer Deutschen verheiratet sind und Kinder haben, machen sich ständig Gedanken um die Art und Weise der Erziehung ihrer Nachkommen.
Einer Studie zufolge ist es nicht nachteilig, sondern eher vorteilhaft, wenn Kinder sich in einer zweisprachigen Atmosphäre entwickeln. Das fördere sowohl die Entwicklung des Gehirns als auch das Erlernen einer breiten und umfassenden Denkweise, so ein Forscher. Jedoch gibt es auch Gegenargumente: Die Kinder, die in einer zweisprachigen Umgebung aufwachsen, könnten die beiden Sprachen nicht vollständig beherrschen, sondern nur “ausreichend” und “unausgereift” bleiben. Ein konkretes Beispiel ist Folgendes: In Berlin sind viele Kinder aus Immigrantenhintergründen in der Schule, und sie beherrschen die deutsche Grammatik nicht, sondern verwenden sozusagen “Kiezdeutsch”, das aus Einfachheit ohne Partikeln und Präpositionen besteht. Beispielsweise sagen sie “Ich gehe heute Kino” anstatt “Ich gehe heute ins Kino”. Auf der einen Seite wird dieses Phänomen als “eine neue Entwicklung der deutschen Sprache” betrachtet. Jedoch führt es auf der anderen Seite zur Debatte: Dies sei kein richtiges Deutsch, sondern eine gebrochene und unvollständige Sprache. Diese beiden Gedanken sollten wir berücksichtigen und eine neue Haltung entwickeln, wie wir in unserer Zeit Kinder mit zwei oder mehreren Sprachen ausgewogen erziehen oder ausbilden können.
Zusammenfassend lässt sich sagen, dass das, was zählt, die Lernatmosphäre ist, die von Eltern angeboten wird und in der sich die Kinder befinden. Es ist anzunehmen, dass Zweisprachigkeit einen großen Beitrag dazu leisten kann, die Gehirnleistung zu unterstützen. Es ist jedoch auch unerlässlich, dass immer Muttersprachler zur Verfügung stehen. Ich bin daher der Meinung, dass Eltern ihren Kindern ausreichende Unterstützung anbieten sollten, wenn sie ihre Kinder zweisprachig erziehen. (329)
今読んだらあんまりかっちょいい文章じゃないかもしれません。が、実際の試験で私が書いた文章もこれくらいのレベルです。あえてこのまま公開します。このくらいのレベル感です。
もう1, 2文書けるかもしれないなと思いつつ、実際の試験で提出した私の文章も、どちらかというと字数少なめだったかもしれません。反省点ではありますが、とりあえずこれくらいでも可かなと思います。一般的には、文章のボリューム感は±10%、350単語なら315~385単語くらいを狙うといいです。
コツみたいなもの
たくさん書くに越したことはないのですが、しいて言えばこんなことを知っていると便利かもしれないと思うものを書いておきます。
書いている内容の事実の確からしさはあんまり関係ない
測られているのはあなたのドイツ語力であって、知識ではありません。もちろんC2で使うべき単語や文法に合った内容も求められますが、その正確さと事実との整合はそれほど関係ありません。
とはいえ、一般知識としてテーマに関することを知らないと想像もできません。やっぱりニュースや雑誌、ラジオ等で、広く時事情報収集をしておくと有利です。
テーマを選ぶ基準
C2 Schreibenのテーマは実は4択ですが、うち2つは「Literatur」というもので、事前に課題図書を読んだうえで、その要約や感想を書く読書感想文のようなものです。もう2つが、そのときに与えられる・そのときに考えるべき課題。私はLiteraturではなく、通常の課題で書きました。
通常の課題でも、テーマは2択です。
本番のテーマは、以下基準で選びました。
- それに関する知識があるかどうか
- 意見や体験がすぐに思い浮かぶかどうか
- 既に練習でそれについて書いたことがあるか
- Wie viel系じゃないか
特に4つ目について、私は「Wie viel系のテーマ」が苦手でした。これは選ばないようにしていました。
Wie viel系というのは、例えば「人はどれくらいfaulな時間が必要だと思うか?(Wie viel Fehlzeit braucht der Mensch?)」や「どれくらい多くの外国語を学ぶべきか?(Wie viele Fremdsprachen sollten erlernt werden?)」のような、問が「Wie viel(e)」で始まるテーマのことです。
Wie viel系だと、ボディで「メリデメ」が書きにくいです。メリデメというか、「この場合はこういうpositivなことがある、でもこの場合はnegativ」を書きたいので、二項対立的テーマのほうがやりやすいです。これはSprechenでテーマを選ぶときも同じです。
最後の「自分の意見」までは自分の意見や感想は書かない
これは長めの作文を書くときに大事なことです。
例えばボディのところで「今日子どもたちは小さいときから多くの外国語を学んでいます(Heutzutage lernen Kinder schon früh viele Fremdsprachen. )」と言いたいとして、ここにうっかり「それはいいことだと思います(Das finde ich positiv.)」を付け加えてしまうと、「それってあなたの感想…」になってしまいます。
あくまで最後のまとめに入るまでは、具体的な客観的事実を、出来れば中立的に提示してあげるだけにしたいです。それを読んでいる人の判断材料になるようなものを並べるイメージです。うっかり「自分の感想・意見」を書いてしまうと、最後のまとめで同じようなことを書かなければならなくもなり、冗長な印象を与えかねません。
おすすめの対策
というわけで、実際に試験対策として何をやるのがおすすめかというお話です。
作戦を立てる
何をどれくらいのボリューム感で書くか計画を立てます。テーマによって多少変わりはするかもしれませんが、だいたい「導入(約30語、2-3文)、ボディ(200単語、ここも細分化できます)、まとめ(約70語、4-5文)など、特に必ず使うであろうフレーズを中心に、作文の構成を考えます。
可能であれば、ネイティブやドイツ語の先生、コーチに見てもらえるといいです。
安定して使えるようにいろんなテーマで練習する
骨組フレーズを用意したら、どんなテーマでもそれが使えるように練習します。
素早く350単語書くための①体力②ブレストのスピードも求められます。出来れば、本番と同じように制限時間を設け、時間内でどれだけ書けるかトレーニングするといいです。だらだらやってればいつかは書きあがりますが、実際の試験には時間制限というプレッシャーがあります。そのプレッシャーに慣れておくことも必要です。
Schreiben対策Modelltest問題集おすすめ
Modelltestの問題を全部2回は解いた(作文した)し、Goethe C1とB2のModelltestコレクションからもよくありそうなテーマを選んで350単語くらいで作文する練習をしました。
以下の問題集おすすめの例です。
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超ボリュームあります。全部で10回分のLesen, Hören, Schreiben, Sprechenの問題が解ける。
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いわずと知れたMit ErfolgのC2版です。黄色くてかわいい。
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模擬試験問題集。
まとめ
Schreiben、Sprechenのアウトプット系科目で必要なことは、①作戦を立てることと②作戦を安定して使えるようModelltestでたくさん練習すること、だと思います。
もし試験の結果がうまくいかなければ、①の作戦を立て直せばいいのです。何も作戦を立てずに失敗しても何が悪かったのかよく分からないままですが、作った作戦でうまくいかなければ、「次回はここをこうしてみようかな」「ここはちょっとほかの人のアドバイスを仰ごうかな」等、次の作戦を立てることが出来ます。
どなたかのお役に立てば幸いです。