こんにちは!ニーナヒェンです。
ドイツ語でゲームを遊んでいるのですが、かなり「耳」に関する言い回しが多いことに気が付きました。
日本語でも「耳」を使う言い回しはありますが(耳が痛い、など)、ドイツ語でも数えきれないほどあるようです。
今日はその中からいくつか紹介していきます!
目次
「耳」を使う有名な言い回し
①しっかり頑張って!「Die Ohren steifhalten!」
- steif:硬直した、こわばった
- halten:保つ、保持する
「しっかりやれば大丈夫!」…重要な課題の前や、試験の前などにかけてあげるといいフレーズです。直訳すると、耳をこわばらせたまま保つ、ということになりそうですね。
犬や馬が、直訳の通り「耳を硬直させている」、「耳をピンと立てている」ところをイメージしてみてください…。周囲に注意を向け、集中しているような様子が目に見えます。
②悪い人だ!?「faustdick hinter den Ohren haben」
- die. Faust:拳、グー
- dick:厚い、太い
- hinter:後ろの
これは…なかなか日本にはないイメージかもしれませんが、ドイツの昔の民間信仰や「頭蓋骨」へのイメージに由来があるようです。
耳の後ろには狡猾さの感覚というものがあり、それが顕著であればあるほど、その部分に骨のふくらみが生じると考えられていたそう。※ほんと?!
だから、「拳のように厚い」耳の裏を持つ人はどういう人かというと…「狡猾で、ずる賢い人」のことを指すのです。「あいつは耳の裏が拳のように厚いから、…」というとき、「あいつは嫌なやつ、ずるいやつ」という気持ちが込められているのですね。
③忘れないで!「Hinter die Ohren schreiben」
- schreiben:書く
日本だと「てのひらに書く」ことが多いでしょうか?ドイツ語で「忘れないようにしておく」というときは、「耳のうしろに書く」という表現を使います。「なにかをよく覚えておく」という意味ですね。
※これはゲームの中でも登場しました!特に「赤ペンで書く(mit der roten Schrift)」だと、より強調して「覚えておいた方がいいよ!」というニュアンスが伝わるみたいです。おもしろい!
④忙しすぎる!「viel um die Ohren haben」
- viel:多くの
- um:~について
「耳に多くの情報が入ってくる」、日本語でも近しい言い方がありそうですね。「やること、聞くことが多くストレスが溜まっている」状態のことを言うそうです。
いろいろな場所へ行っていろいろな話を聞かなければならない状態を想像してみてください。ちょっと忙しくて、疲れてしまいそうですよね。やっぱり耳はゆっくり、休ませてあげるのが一番です。
⑤完全に恋に落ちた!「bis über beide Ohren verliebt sein」
- bis:~まで
- beide:お互いの
- verliebt sein:愛している
「完全に恋に落ちてしまった!」という言い回しです。
「bis über beide Ohren」は「両方の耳まで」という意味になりますが、これは日本語でも「耳まで真っ赤」などという表現があるのと似ているように、「完全に、全体的に」というニュアンスを含んでいます。つまり、完全に、耳の端まで、「恋に落ちている」、ということを表しているのです。
⑥まだまだ未熟だね!「noch grün hinter den Ohren sein」
- noch:まだ
- grün:緑色の
日本語だと「青二才」に近いでしょうか?ドイツ語で「まだ耳の後ろが緑だね」というのは、「まだ未熟で経験が浅い」ということを意味します。
由来ははっきりとはわかっていないそうです。一説によると、生まれたての赤ちゃんは耳の後ろが緑色に見えるから、だとか?
ドイツ語では緑を使った別の表現に「Grünschnabel(緑色のくちばし)」という表現もありますが、これは「若造、ひよっこ」という意味になります!ドイツでは「緑色」は「まだまだ経験の浅い者」のイメージがあるのかもしれませんね。
まとめ
いかがでしょうか?日本語の考え方にちょっと似ているものも、あまり想像できないものもあったのではないかと思います。
「耳をピンと立てる」など、人間には構造的に難しい行動であっても、動物を観察すると納得のいくような表現もありますね。知っているとどこかで役に立つ小ネタとして、ぜひいくつか覚えておくと良いのではないでしょうか…!?
参考 Viel um die Ohrenihre Hörgerät.de